ビール酵母が身体に良いワケ でも、痛風の原因なんでしょ?
新聞や広告などで目にすることが多くなった「ビール酵母」。
美味しい美味しいビールを造るのに欠かせない物…
ということは知っているけど、「身体にいい」と宣伝されている理由は良く分からない。
じゃあビールも身体にいいんだ!
ん?本当に、そう?
ところで、ビール酵母って何者?
ビール酵母入りのサプリメントは、健康食品を扱う大手各社が、それぞれ販売するほどの人気の高さ。
でもその人気の高さの理由も、そもそもビール酵母が何者なのかも、よく知らない。
ビール酵母とは、ビールを製造する時に必要となる微生物。
麦芽を煮る⇒麦汁が出来る⇒ビール酵母を加える⇒発酵させて⇒ビール完成
ビール酵母は麦汁の栄養分を吸収しながら増えていき、糖を消化してアルコールと炭酸ガスを排出。
発酵が終わり、ビールが完成した時は、酵母は栄養分をいっぱい含んだ状態になっています。
ビール酵母のすごい効能
ビール酵母に含まれる栄養分は、その顔ぶれもなかなかのもの。
- ビタミンB群
- タンパク質
- ミネラル
- アミノ酸
- 食物繊維など
糖分を分解し、胃腸の働きを助けて活発にし、上記の栄養分を補給。
血糖値やコレステロール値を下げる効果。
疲労回復、肌の老化予防、そして免疫力の向上という、まさに身体に良いこと盛りだくさんの効果を発揮してくれるというワケ。
ダイエット食品としても有名
ビール酵母はダイエット食品としても有名。
胃腸の働きを活発にするビール酵母は、便秘にも効果大。
ビール酵母の栄養分には、体内のエネルギー代謝や、脂肪燃焼に必要な物質が含まれているので、健康的にも問題なくダイエットが可能。
粉末タイプのビール酵母を、ヨーグルトに混ぜて食べるのが一般的。
決して美味しい物ではないので、味には期待しないでね。
続くかどうかは、味との勝負になるかも。
痛風の人は要相談
こんなに至れり尽くせりなビール酵母なんだけど、痛風の人は要注意。
服用については、必ずお医者さんに相談しましょう。
ビール酵母の中には、痛風の天敵であるプリン体が多く含まれているため、痛風の患者さんにとっては、病状悪化の原因になるかも。
そもそも痛風とは…?
「高尿酸血症を原因とした関節炎を来す疾患」。
生活習慣病として誰にでも起こりうるもの。
- プリン体が体内で分解され、尿酸が生成される。
- 尿酸の生成と尿酸の排出のバランスが崩れる。
- 尿酸が体内に蓄積されていく。(基準値超が高尿酸血症となる。)
- それが長く続くと尿酸が関節の中で固まり針のような結晶となる。
- その結晶が関節の骨の間に入ると痛風の発作が起きる。
簡単に説明すると、こんな感じ。
プリン体を過剰摂取しなければいいみたい。
プリン体はレバーやかつお節、干し椎茸などに多めに入っているので、食べ過ぎないように気を付けて。
あとは、しっかり水分を摂って、尿を出すことが大切。
ビール酵母を摂取すると痛風になっちゃうの?
健康な人がビール酵母を摂取したからといって、それが即、痛風に結びつくという訳ではないのです。
ビール酵母にもプリン体は入っているけど、日頃食べる食品にも結構入っているもの。
ビール酵母を摂取するなら、プリン体が多く入っている食品を控えるようにすればいいだけ。
要は1日の摂取量を守れば問題なしってこと。
それに定期的に健康診断をちゃんと受けて、尿酸値を調べてもらえば、もう安心だよね。
卵アレルギーの人も注意が必要
また、卵アレルギーの人も気を付けて。
かゆみ、発疹、ほてりなどの副作用が出る場合があるとのこと。
服用する場合は、服用後の体調に十分に気を付けておきましょう。
副作用が出たら、服用は中止。
ひどい場合は、すぐ病院へ。
それで、ビールも身体にいいの?
そうそう、最初の話に戻るけど、「ビールも身体にいいのか」ということ。
ビール酵母の栄養分の恩恵を、ビールは受けているのかどうか。
正解は…
残念ながら、受けていないのです。
ろ過処理の段階で、ビール酵母は除去されてしまうとのこと。
あぁ~残念すぎるぅ…。